お知らせ

コミュニケーションの苦手意識を払しょくする

 

会社員の約6割がコミュニケーションに苦手意識を持つ

 

 JTBコミュニケーションデザインが発表した調査結果*¹によると、会社員の58%がコミュニケーションに関し、苦手意識を持っていることがわかりました。大学生の54%、リタイア層の56%を上回る数値でした。

 別の調査*²では、2017年のコミュニケーションを振り返って、「全体的に楽しくコミュニケーションが取れた」と回答したのは、会社員では45%でした。これは、大学生の66%、主婦の56%、リタイア層の51%と比べてかなり低い数値です。

会社員は、コミュニケーションが苦手で、しかも楽しくない、ということのようです。なんとも残念な結果です。 

 

 
菊入 みゆき (きくいり みゆき)
菊入 みゆき
ワーク・モチベーション研究所 所長

モチベーションコンサルタント

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コミュニケーションの得意度(カテゴリ別)

 

グラフ①

 

 

 

発表、初対面が苦手

本コラムでは、上記の調査データから会社員のデータだけを抽出し、詳しく分析を行いました。会社員が、コミュニケーションのどのような部分を苦手とするかを調べてみると、「複数の人の前で、発表すること」で、76%の人が苦手意識を感じています。次いで「初めて会う人と話すこと」(63%)、「文章を書くこと」(59%)、「自分の意見や思いを、口に出して話すこと」(58%)、「食事会や飲み会などで話をすること」(56%)、「自分と世代・境遇が違う人と話すこと」(53%)、「メールやSNSなどネット上でのやりとり」(52%)が上位に挙がりました。 

 得意という回答の比率は、「人の話を聞くこと」が突出して高く、会社員の75%が得意と回答しました。次いで、「雑談すること」は52%が得意と回答しています。  発表したり、初めて会う人と話したり、文章を書いたり、意見を言ったりという、ビジネスシーンではひんぱんに用いられているコミュニケーション形態に対して、多くの会社員が苦手意識を持っていることがわかりました。これらは、確かに緊張を伴うかもしれませんが、特殊な技能や高価なツールを必要とするものではありません。

グラフ②

 

 

 

このように毎日の仕事でしょっちゅう起こる事柄が苦手なのだとしたら、それは確かにコミュニケーション全般が憂うつになるでしょう。いったいどうしたらいいのでしょうか。

 

「苦手ですけど、それがなにか?」

 有効な苦手意識克服法を提案したいと思います。それは、「開き直る」ことです。「苦手ですけど、それがなにか?」と開き直りましょう。 そもそも仕事では、発表や文章が得意になること自体は目的ではありません。顧客との信頼関係を築きたい、皆の役に立つ商品を開発したい、といった大きな目的の、1つの手段です。顧客への提案の場面で、苦手そうにとつとつと発表したとしても、入念に準備したデータや誠実さが評価されて、信頼を得るというケースもあります。文章が多少下手でも、その文章を提示するタイミングがよかったり、また熱心さが表れていたり、といった理由で業務がうまく進んだりします。目的を確認して、それに沿った方法でコミュニケーションをとることが重要です。

もう一つ、開き直ることで、気後れせずにどんどんトライすることも大切です。尻込みする自分に対しても、「苦手だけど、それがなにか?」と問いかけて、まずはやってみましょう。発表や初対面の人との会話、文章を書くことは、基本的には場数がものを言います。なにも、プロの講演者や作家になるわけではありません。仕事上の目的を達するレベルであれば、数をこなせば必ずうまくなります。私は長年、働く人や大学生に対し、プレゼンテーションやレポート作成のサポートを行っています。苦手意識の強い人でも回数を重ねると、飛躍的にレベルアップするケースを数多くみてきました。 自分なりに工夫したり練習したりして、場数を踏みましょう。いずれ周りの人から、「最初はハラハラしたけど、最近うまくなったよね」と言われるようになります。

 

 

よいサイクルに乗る

 苦手→やらない→うまくならない→憂うつ→成果が出ない→さらに苦手に・・・・・・ というネガティブなサイクルからは脱出したいものです。 「それがなにか?」と開き直ってやってみる→少しうまくなる→楽しくなる→成果が出る→うまくなる→どんどんやる・・・・・・ というポジティブなサイクルに乗りましょう。  

 一人一人が意識することと同時に、上司や管理者のムード作りも重要です。職場のみなが気後れせずに目的に向かって行動を起こせるような、職場の雰囲気を作りましょう。今進行中の仕事の目的を折に触れて読み上げる等、常にみなで確認する。目的達成のためにどう進むかを皆で一緒に考える。温かい励ましのメッセージを送る。上司や管理者のこうした行動が、ポジティブなサイクルを作ります。 苦手意識をものともしない、楽しいコミュニケーションにあふれた職場を作り、成果を上げましょう。

 

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文中の調査の詳細は、以下のページよりご確認ください。

 

*¹◆コミュニケーション総合調査<第3報> 「コミュニケーションへの苦手意識」
 https://www.jtbcom.co.jp/article/hr/547.html
*²◆コミュニケーション総合調査<第1報> 「2017年の満足度と2018年への期待」
 https://www.jtbcom.co.jp/article/hr/217.html

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