お知らせ

モチベーションを管理するということ

 

  インターネットで、「やる気の上げ方」をキーワードに検索すると、約 3,820,000件がヒットします。ちなみに「リーダーシップの高め方」をキーワードにすると、ヒット数は約 731,000 件です。単純に比較はできませんが、いかに、多くの人がやる気の上げ方に関心を持っているかは想像できます。
組織としても、社員の「やる気」=モチベーションを上げることは、成果を高めるためにも組織が存続するためにも重要なテーマです。
 
やる気が高い人はなぜ高いのか
以前、モチベーションに関する調査を行った際、興味深い結果が得られました。自分のモチベーションがどう変化するかを予測してもらい、上がる、現状維持、と答えた人に、その理由を聞いたのです。すると、最も多かった回答は、「自分でモチベーションを高めたり、維持したりするように意識しているから」でした。類似する調査を、全国の課長職の方々を対象に行った際にも、一位は「自分で意識してモチベーションを保つようにしている」でした。「今の仕事が好きだから」「がんばれば、成果が出そうだから」等の、“ありそうな”理由を抑えて、この項目が1位になったのは意義深いことです。
やる気が高い人はなぜ高いのか。その答えは、「自分で上げている」ということです。少なくとも、「自分で上げている」と「考えている」のです。

「2012年モチベーション予想調査結果」 株式会社JTBコミュニケーションデザイン

 

モチベーションの自己調整という概念
モチベーション研究の中でも、「自分で自分のモチベーションを高める」という現象は大きなテーマの一つです。「モチベーションの自己調整」という概念で、多くの研究が行われています。学習の場面を対象にした研究が多いのですが、学生が自らモチベーションを高めるために、よい成果が出た時のことを想像してみたり、勉強が終わったら自分にご褒美をあげようと考えたりする等、様々な自己調整を行うことがわかっています。そして、モチベーションが高い人ほど、こうした自己調整を行っており、また、自己調整を行った結果、モチベーションが高まることも実証されています。
こうした自己調整の感覚は、どうすれば醸成できるのでしょうか。

 

モチベーション・リテラシーを高める
第一に、モチベーションという概念を理解し、それがコントロール可能なものだという認識と感覚を持つことが必要です。
自分のモチベーションの上下動に振りまわされたり、モチベーションが下がっていることに気づかずに低い効率で仕事をし続けるのを避けることです。これは、いわば「モチベーション・リテラシー」が低い状態です。モチベーションとは何なのか、どのような種類があるのか等の基礎的な知識を身につけること、そして、自分のモチベーションにはどのような特徴があるのかを知ることが重要です。

 

第二に、モチベーションの向上のさせ方について、理解を深め、最も効果的な方法を、体験的に知ることが大切です。
例えば、今担当している仕事の意義や目的を確認することは、自己調整の中でも王道と言える方法です。人材育成に携わる人が、自社の社員が生き生きと、お客様や社会に貢献している姿を思い浮かべたり、営業に携わる人が、お客様が幸せに充実した生活を送っている様子をリアルに想像したりすることです。仕事に迷いが生じて、次の一歩が踏み出せない、という時には、非常に有効な自己調整法です。
この他にも、働く人へのインタビュー調査に基づく研究では、「動機づけを高める言葉や目標を自分に言い聞かす」言い聞かし法、「動機づけを高める刺激を与えてくれる人・物・状況と触れ合うようにする」接触法、「同僚や上司との関係性に変化を加える」関係性法等の複数の方法が示されました。

 

組織として、モチベーションの自己調整をサポートする
組織としても、社員のモチベーションの自己調整をサポートする必要があります。社員に対して、モチベーション・リテラシーを高める教育を行ったり、モチベーションを上手に高めている社員の事例を職場内で紹介する等が考えられます。トップや管理職が、自ら自分のモチベーションについて語るのも非常に有効です。「モチベーションが低下しそうになった時には、こんな方法を用いている」等の話が目上の人の口から語られれば、若い社員も、「自分でモチベーションを管理しよう」という意識が高まるでしょう。

 

「モチベーションは自分で管理できる」という意識を、組織としてサポートし、個人と組織の活性化を目指しましょう。

 

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菊入 みゆき (きくいり みゆき)
菊入 みゆき
ワーク・モチベーション研究所 所長

モチベーションコンサルタント

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